指導医メッセージ

『患者に寄り添う心を磨く』

東川 正宗(副院長 兼 小児科部長)

東川 正宗(副院長 兼 小児科部長)

わが国では、がんで死亡する方が死亡全体の約30%を占め死因のトップとなっています。緩和ケアというと、「手術や化学療法の効果がない場合に行う終末期医療」といった間違ったイメージを持っていませんか?本来の緩和ケアは、がんと診断された時から治療・在宅医療など、様々な場面で切れ目なく医療を実施することであり、「誰でも、いつでも、どこでも、切れ目なく」という言葉をキーワードに、がん患者とその家族に寄り添う医療を実践することが、緩和ケアの本来の役割なのです。

そして、この緩和ケアの考え方はがん患者だけでなく、病気で苦しんでいる全ての人に当てはまることであり、高齢化の進展により今後も医療需要は増大していきます。「誰でも、いつでも、どこでも、切れ目なく」を、医療・介護・行政・地域社会が連携し、地域全体が1つの病院となって患者を支えていく「地域完結型医療」「地域包括ケア」の考えが必要であり、より一層、患者とその家族に寄り添う心が求められています。

どの病院の研修プログラムにも研修医の到達目標、その評価には必ず「知識・技能・態度」の3要素が入っています。患者とすれば、その3要素がいずれも素晴らしい医師に診てもらいたいと思うことは当然です。医師は合法的に人を傷つけることが許されている唯一の職業であり、人を傷つけても許されるのは、患者に信頼されているからです。それゆえ医師は3要素を兼ね備えて信頼されることが求められています。

当院では知識・技能の研修だけでなく、信頼される医師として立派に成長するための心を磨く研修支援体制を用意しています。研修先病院として当院に少しでも興味を持たれた方は遠慮なく見学に来て下さい。心から歓迎いたします。

『総合的に人を診療できる医者に』

大西 孝宏(内科リウマチ膠原病科)

大西 孝宏(内科リウマチ膠原病科)

「頭がスプーンでかき回されるように痛い」17才の患者さんは診察室のベッドに倒れ込んだ。先日、リウマチ科の外来での出来事である。バイタルは問題なかった。両親が不安な表情の中「頭痛が落ち着くから」と私は診察室の電気を消した。その後、数分で頭痛は軽減し、うす暗い中ではあったが診察を行なった。ご両親によると、自宅でも光を嫌う傾向はあったがなぜそのような行動をしているのかは分からなかった、とのことであった。この患者さんはHPVワクチンの副反応疑い紹介で来られた方である。以前同じ病気で入院していた患者さんが、こうすると頭痛が少し軽減するからと病室をカーテンで厚く仕切り、黒のサングラスを着用していたのをとっさに思い出したからである。その後も同様の事例が何例かあった。

豊倉康夫先生(1923-2003年 神経内科学者)は、びっくりすることを一度みたら、頭の隅に置け、同じことを二度見たらしっかり頭に記憶しろ、同じことを三度みたらこれは只事ではないと思え、という名言を残している。研修医の先生方はこれからいろいろな疾患を経験すると思いますが、このような気持ちを忘れずに、病気に対する驚きの気持ちと困っている患者さんに対する真摯な気持ちを持って日々研修に励んで下さい。病気を色々な角度から考えると新しい発見がたくさんあると思います。総合的に人を診療できる医者になってもらえるように、伊勢赤十字病院では指導医のみならずコメディカルやたくさんの人々が君たちの研修を応援しております。宜しくお願いします。

『臓器を決めないという選択』

豊嶋 弘一(感染症内科)

豊嶋 弘一(感染症内科)

私は学生時代、内科全般に興味を持っていましたが、特にこの専門科に進みたいという希望はありませんでした。 初期研修を受けた病院では、幅広い疾患で来院される患者さんの診療をさせて頂き、へき地勤務が近づいてきた時も特にこの診療科に進みたいという希望はありませんでした。

そして、へき地勤務に従事していたある日のことです。へき地の病院には当然、肺炎患者さんは普通に来院されますが、「大学では肺炎で最も頻度が高い病原微生物は肺炎球菌と習ったのに、喀痰培養から肺炎球菌が生育してきたことを見たことがない・・・」と気付いてしまったのです。そして、2年分の過去の培養結果を調べてみましたが、1例も肺炎球菌が生育していなかったのです。今では当然の事実ですが、肺炎球菌はすぐに培地に摂取しないと自己融解を起こしてしまい、そこにいても生育しないことがあるのです。

その後、院内でグラム染色を始めたことが、感染症に進むことのきっかけだったかもしれません。培養検査も院内で行うようになり、検査技師の先生に全てお任せせずに、私自身も細菌検査業務を日常業務の合間にお手伝いをしていました。今ではその時の知識・経験が感染症診療を行う上でより役に立っていることを実感していますね。また、感染症科は臓器を特定しない科であることにも惹かれていきました。(人間の体はすべての臓器が繋がっており、ある特定の臓器だけ侵される病気はむしろ少数です)

このように、どの診療科に進むのか、その選択は些細なことがきっかけになることもあります。学生時代は診療科を決めずに幅広く勉強しておけば、自分にとって運命の出会いが訪れると思います。

『研修医たちの活躍』

福家 智仁(頭頸部・耳鼻咽喉科)

福家 智仁(頭頸部・耳鼻咽喉科)

研修医の先生の大きな活躍の場は救急外来です。最初は何をしたらいいのか分からないと思いますが、上級医や救急外来スタッフの指導により貴重な戦力となっていきます。新築移転で伊勢赤十字病院となり、綺麗で大きな救急外来が完成し、重症患者の対応が出来る部屋も確保されました。ドクターヘリも1日に何度も離着陸し、コールがかかると研修医の先生が、到着したヘリにすぐに駆け付けて頑張っています。

ここ数年で当院志望の研修医の数が増加しており、新築移転前は10人以下程度でしたが、今年も18名の研修医がお越し下さいました。地元、三重県出身の研修医が多いですが、他県出身者もいて、出身大学も様々なので、お互いに刺激し合って頑張ってくれています。

耳鼻科に興味がある先生、救急外来で耳鼻科疾患の対応を学びたい先生が当科にローテートしてくれますが、他科と同様に手術件数が多いので、研修医の先生が救急外来と同様に大きな戦力となってくれています。最初は糸結びも上手くいかない状態ですが、手術件数をこなすに伴って上達していきます。また、当科は、全身麻酔が多く気管内挿管の機会もあるので、こちらもめきめき上達していきます。手術執刀することもあり、体で覚えていくことが多い科です。

短期間のローテートをこなし、慣れてきたころに次の科を回ることは大変ですが、先輩や指導医がサポートしてくれます。更に年末の各部門での忘年会では、忙しい研修の合間を縫って完成された芸を披露しており、研修医各学年の雰囲気やノリが反映されたすばらしい芸を楽しむことができます。興味をお持ちの方は、ぜひ当院で充実した日々を過ごしてみませんか?

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当院では歯科医師の研修医や看護師も募集しております。当院のホームページもご覧ください。

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